TUP BULLETIN

速報940号:ドナより 巡礼者人生に復帰し、新冒険に立ち向かう

投稿日 2012年7月2日

かねてから情熱を傾けてきた使命にフルタイムで専念すべきだと感じています






オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年の春にはイラクで「人間の盾」に参加した。04年春にはイラクで米軍包囲下のファッルージャに入り、その帰路地元レジスタンスによる拘束を経験し、つぶさにその報告をしてくれた。04年冬から05年春にかけてはイラク・パレスチナ「巡礼の旅」を伝えてきた。05年8月には、シンディ・シーハンのキャンプ・ケーシーに駆けつけ、アメリカからの報告は、ほとんど実況中継だった。05年12月にはオーストラリアがイラク戦争に最も貢献してきたパイン・ギャップ秘密基地に侵入し、「市民査察」を強行して逮捕されたが、08年2月に無罪判決を勝ち取った。09年末から10年初頭には、イスラエルによる包囲封鎖に苦しむパレスチナ・ガザ地区に入って援助を届け、現地から報告してきた。10年2月に、『普通の勇気――わが旅、人間の盾としてバグダードへ』を出版した。11年3月に、アフガニスタンのカーブルに向かい、地元の「青年平和ボランティア」と共に行動した。



その後、職にも就き、オーストラリア中で講演を行ないながら、定住生活を送っていたドナが、職も捨て、新たに巡礼の旅に出るという。


(翻訳:福永克紀/TUP)

巡礼者人生に復帰し、新冒険に立ち向かう
ドナ・マルハーン
2012年5月25日

お友達の皆さんへ

もっと終日の時間を「巡礼者」人生に注ぐ生活に戻るお知らせと、それはある意味新たな冒険であることをお知らせしたくて、今日これを認めています。

思い出していただけるかもしれませんが、このメーリングリストが始まったのは2002年――10年前です!――で、私が巡礼の旅を始めるためにニューサウ スウェールズ州政府の職を辞した時でした。「巡礼者にして語り部」と印刷した名刺を作り、行き着く果てはチベット、アラスカ、イラク、パレスチナ、パイ ン・ギャップ基地、アフガニスタンなどのようなところで……、その間に非暴力や、執筆や、語り部を経験しました。

一定の住む家も収入もなく約7年暮らし、それからほんのちょっと定住して私の回想録『普通の勇気』を書きあげ、平和・紛争研究で修士号を取得しました。この時期はエドムンド・ライス・ネットワークでパートタイムの仕事を得て、いろんなグループに講演して回りました。

修士の課程も完了した今、自分の心に響く神からの召命に従い、かねてから情熱を傾けてきた使命にフルタイムで専念すべきだと感じています。それで私は最近 辞職しました、そして再び巡礼者の人生を歩み始めます。多くの未知が待ち構えているでしょうが、ワクワクした気持ちです。

下のリンクにあるヤフーの7分間の新ミニドキュメンタリーが、自分にできることをただ単にやりたいと望む私の背景にある物語と動機を、少しは物語ってくれるでしょう。覗いてみてください。
http://au.news.yahoo.com/just-my-story/a/-/just-my-story/13330874/just-my-story-donna-mulhearn

私は、皆さんご存じのように、イラクのファッルージャの女性や赤ん坊の話を伝えなさいと召命を受けたと感じています。高度の先天性肢体障碍や癌を惹き起こ した有毒兵器使用の影響を受けた女性や赤ん坊の話です。目指すところは、この母親や赤ん坊の名前を示し、顔を知らしめ、声を聞かせて、より広範な聴衆にこ の問題への関心を広げることです。ドキュメンタリーを制作して、ネットや他の方法でこの話をできるだけ広く公表したいと思っています。

今年3月、話を収集するためにイラクに向かい、この使命を開始しようとしました。隣国ヨルダンまでは到達しましたが、ビザ承認の遅れで立ち往生しました。 できる限り長く待ったのですが、仕事休暇が終わる前にはビザが承認されず、帰国せねばなりませんでした。オーストラリアに帰国後1週間すると、あなたのビ ザの準備が整いましたとイラク大使館からさも喜ばすような知らせを受け取りました――笑えばいいのか、泣けばいいのか、分かりませんでした!

でも、ヨルダンでは、ヨルダンで生き抜こうと奮闘するイラク難民がどこかで新生活に移行できるようにと支援する草の根のNGO、カラテラル・リペアー・プロジェクト(Collateral Repair Project=CRP) http://www.collateralrepairproject.org/ の 素晴らしい人々と大半の時間を過ごしました。CRPは私の友人で元人間の盾のサシャ・クローによって始められ、寄付で運営され、活動の大半をボランティア が担っています。CRPは多彩で実用的な方法でアンマーンのイラク難民コミュニティを支えて、人を鼓舞する驚くほどの仕事をしています。再びイラク人と共 に時を過ごしてみて、どれほど彼らが情熱的で愉快で不屈であるか思い起こさせてもらい、素晴らしいことでした。しかし、彼らの過酷な話を聞き、その悲しみ と心の深い傷を見るのはとても悲しいことでした。貧困生活を送り、わずかな望みもなく、その多くがイラクで使用された有毒兵器の結果深刻な健康問題を抱え ているのです。一例がサリーマで、ファッルージャから逃れてきた癌と戦う若い母親です。サリーマは人工肛門袋をいくつも購えないので、CRPから援助を受 けるまではただ水で洗って再利用していました。それからハーリヤは、子供5人の母親で、一人身で、体中を癌に蝕まれています、骨も、肝臓も、肺も、その他 にも。CRPが、数カ月後には予想される彼女の死後には子供たちに後見人を手配する手助けを続けています。彼女の話と、子供と彼女の写真が以下のアドレス にあります。まもなく孤児になってしまうこの子たちは、母親と同じく戦争の犠牲者なのです。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=3560041672533&set=o.178552452813&type=1&theater

このような話は他にもたくさんあります、語り継がれ聞き継がれなければならない話、こんなことがまた新たな無辜の家族に起こらないようにと私たちに努めさせる話が。

このようなイラク人たちとアンマーンで時を過ごして、この現実すべてにもかかわらず、自分が何かの役に立つと感じ、何かを行なうことでもっと「生きている」と実感し、再びフルタイムでこの仕事を行なう決心に繋がりました。

いまだにジリジリするほどイラクに行きたくて、ビザの延長を申請中で、7月にはイラク入りを果たしたいと願っています(神様おねがい!)。2カ所を経由し てイラクに行くつもりです。最初に、「戦争の有毒残留物(Toxic Remnants of War)」のベルリンでの会議、有毒兵器の影響を受けたコミュニティに何らかの法的償還方法を探求する画期的な会議に出席する予定です。リンクを参照 (http://www.toxicremnantsofwar.info/legal-framework-workshop/)。 それからジュネーブに向かい、私も参加するつもりの、10月に劣化ウランに関する決議を国連に提出しようとするロビー活動の準備に必要な知識と経験を収集 するために、フランシスカンズ・インターナショナルの助けを借りて国連各機関や人権NGOとのネットワークを作ります。

ヒューッ! 大変な旅行プランでしょ、もし皆さんが何らかの具体的な方法でこの使命を援助でき、またその気がお有りなら、どうか私にお知らせください。ま ず第一に、これを実現させるためには、私は過去の募金の取り組みを頼りとしなければなりません。これは、戦争犠牲者の話が語られるようにするこの使命を支 えてくださる皆さんがたのような良き人々とパートナーを組むいい機会です。

もし財政的に皆さんが援助できるのであれば、それは大変喜ばしいことです。私の本『普通の勇気』、奮い立たせる反戦音楽の『立ち上がれ』(Rise Up)CDを購入することで、もしくは寄付することで支援できます。詳細は下記に。

もっと多くの人々が戦争の犠牲者である無辜のコミュニティに何が起こっているのか知れば、きっと行動や唱道で答えてくれると心底から感じています、つまり私たちの任務は関心を高めることなのです。皆さんが私に加わりこの旅に参加されるよう望みます。

皆さんの巡礼者
ドナより

追伸:これからの旅についての定期的新情報は、フェイスブックとツイッターの @donnamulhearn で追いかけてください。

追追伸:この課題についての提唱と活動にどうやれば関われるかに関する情報は、近い内にもっと送ります。それまでは、CRPのウェブページ http://www.collateralrepairproject.org/ で調べるか、フェイスブックでCRPを見つけてください。

追追追伸:もし22ドル+送料6ドルで本を、10ドル+送料3ドルで素晴らしい楽曲『立ち上がれ』CDを購入されたくば、郵送上必要な情報詳細を明記の上、私に返信してください。感謝します!

追追追追伸:電子決済できる口座(EFT account)でイラク訪問に対する寄付をする詳細は以下です。口座名:ドナ・マルハーン、ボランティア費用(Donna Mulhearn, volunteer expenses)、銀行コード(BSB):062181、口座番号(a/c):10305704。感謝します!

追追追追追伸:「時は今。場所はここ! 私たちが人民なのです!」――クリスチャン・ブラザーズ(キリスト教修道士会)、ムンナール総会、2008年

原文:Return to Pilgrim life and new adventures ahead
URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/252