オーストラリアの人々が死にました、アメリカの人々も死にました、イラクの人々も死にました――いったい何のためでしょう?
オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年の春にはイラクで「人間の盾」に参加した。04年春にはイラクで米軍包囲下のファッルージャに入り、その帰路地元レジスタンスによる拘束を経験し、つぶさにその報告をしてくれた。04年冬から05年春にかけてはイラク・パレスチナ「巡礼の旅」を伝えてきた。05年8月には、シンディ・シーハンのキャンプ・ケーシーに駆けつけ、アメリカからの報告は、ほとんど実況中継だった。05年12月にはオーストラリアがイラク戦争に最も貢献してきたパイン・ギャップ秘密基地に侵入し、「市民査察」を強行して逮捕されたが、08年2月に無罪判決を勝ち取った。09年末から10年初頭には、イスラエルによる包囲封鎖に苦しむパレスチナ・ガザ地区に入って援助を届け、現地から報告してきた。10年2月に、『普通の勇気――わが旅、人間の盾としてバグダードへ』を出版した。11年3月に、アフガニスタンのカーブルに向かい、地元の「青年平和ボランティア」と共に行動した。
この度、劣化ウラン弾などの有毒兵器の被害に苦しむファッルージャの女性や子供の現地調査を無事に終えて帰国し、オーストラリア中を講演して回っているドナが、今回は、イギリス・オランダのイラク戦争検証委員会に続けと、オーストラリアのイラク戦争検証委員会の設立を呼びかけます。
(翻訳:福永克紀/TUP)
私たちはなぜイラクと戦争したのか? 検証委員会設立の要求にあなたの声を加えてください。
ドナ・マルハーン
2012年8月17日
お友達の皆さんへ
昨日、光栄にもキャンベラの国会議事堂で行なわれたある重要な催しに参加させてもらいました――オーストラリアのイラク戦争参戦を検証する委員会の設立要求の催しです。
緑の党の上院議員スコット・ラドラム、労働党の下院議員メリッサ・パーク、無所属の下院議員アンドリュー・ウィルキーに迎えられて、私のお気に入りのマルコム・フレーザー元首相(添付写真参照)や国の要職を務めた人物の一団がその要請を行ないました。
フレーザー氏、元オーストラリア国防軍トップのピーター・グレーション将軍、ポール・バラット元国防省長官が、オーストラリア議会の承認なしに、わが国と紛争状態にない国と戦争を始めることを一人の人間が決定できる制度の機能不全を厳しく批判しました。
「私たちの現行の戦争政策決定手続きは、古臭く、時代遅れで、非民主主義的であり、悲劇的な間違いを惹き起こします」と、フレーザー氏は言いました。
「そろそろ私たちも、国会議員に然るべき敬意を払う時なのです」
グレーション将軍は、ジョン・ハワード元首相の決断を、「戦略的に愚かであり、道徳に反し、違法であり……」と描写しました。
検証を行なえば、将来どのような事態が起こっても、重大政策決定の諸手続きを強固にしておけるということで、皆の意見が一致しました。
オーストラリアでの戦争政策決定手続きを変革する議論の概説が、研究者たちや他の人々が書いたこれを主題とするエッセイと共に、素晴らしい小冊子として発表されました。
下記のウェブサイトからこの小冊子をダウンロードして、このキャンペーについてもっと学べます。
またこの要請にサインして署名を増やすことも、地元議員に働きかけるための情報を入手することもできます。
http://www.communityrun.org/petitions/hold-an-inquiry-into-the-iraq-war
国会議事堂に居た間には、労働党の私の友人何人かと、劣化ウラン問題と近々行なわれる国連決議について話をする機会も持てました。この問題を議員にもっと働きかけるため、私はまたキャンベラに戻ることになるでしょう。
ところで、私は講演で飛び回っています。どこかでお会いできたらうれしいです。下のリストを参照してください。
皆さんの巡礼者
ドナより
8月19日(日)シドニー。正義と平和を求めるカトリック教徒連合。クロイドン、アレキサンダー通り9。午前9時45分~午後12時30分。
http://www.ccjpoz.org/templates/ccj/page/page_html_standard.php?secID=50
8月22日(水)ニューカッスル。暴力問題研究会議。ニューカッスル、クラウン・プラザ・ホテル、キング・ルーム。午前9時~10時30分。
8月23日(木)ニューカッスル。公開討論会「戦争の見過ごされた犠牲者――イラク戦争の毒性遺物は今も続いている」。キング通り406-408、ニューカッスル労働組合評議会3階。午後6時。
http://www.facebook.com/events/353638568049189/
8月26日(日)シドニー。グリーブ・カフェ教会。グリーブ、セント・ジョンズ通り37。午後6時。
9月5日(水)社会正義の日。ブロークン・ベイ司教区、オックスフォード・フォールズ。
9月17日(月)シドニー。戦争をとめよう連合主催の公開討論会「ドナ・マルハーン、戦争の見過ごされた犠牲者とイラク戦争の毒性遺産の目撃証言」。午後6時30分。UTSビル2、4階、10号室。
http://stopwarcoalition.org/events/donna-mulhearn-eyewitness-to-the-unseen-victims-toxic-legacy-of-war-in-iraq/
9月中旬、日時未定、タスマニアに向かう予定です。
また、ブリズベンにも行きたいです。
追伸:「一人の人間がオーストラリアを戦争に引きずり込めるのは問題です。オーストラリアの人々が死にました、アメリカの人々も死にました、イラクの人々も死にました――いったい何のためでしょう?」――マルコム・フレーザー
原文:Why did we go to War in Iraq? Add your voice to a call for Inquiry…
URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/258
訳者注記: この訳文中にある画像は、上の URLから見られる画像へのリンクです。