DATE: 2003年10月16日(木) 午前11時57分
パンタ笛吹の帝国現地レポート(20)
アメリカでの世論調査の結果、次のような数字が出たそうです。
*神を信じている人は・・・・・・・・・85% *天国の存在を信じている人は・・・・・74% *悪魔の存在を信じている人は・・・・・72%
・・・だからブッシュは、テロ戦争がらみの演説に、「悪の枢軸」とか「悪魔 のしわざ」などという言葉を効果的に挿入するのだと納得しました。
ブッシュ大統領が新聞をまったく読まないという記事を巻末に訳しましたが 側近に誉められるだけでは、それこそ「裸の王様」のような気がします。
(バンタ笛吹/TUP)
★平和運動がまた始まった
イタリアの地方都市、アシジで、10万人の人々が、「戦争反対」を掲げて ピースマーチを行った。平和行進の参加者は膨れあがり、人の波が、端から端 まで24キロメートルに及んだ。
ローマ法王もデモ参加者に、「ヨーロッパという言葉が、平和という言葉と 同じ意味を持つと思われるくらいに、欧州諸国は平和運動の先頭に立たなくて はなりません」というメッセージを寄せた。
また、今年のノーベル平和賞受賞者、イラン女性弁護士・エバディ氏もテレ ビの実況中継を通じて、「あなたがたの行動は、平和への道を開き、人々の権 利を擁護するものです」というメッセージを送った。
http://english.aljazeera.net/NR/exeres/0DC38FA6-5A71-4280-85EB-76DC33F22083.htm
★水は石油よりも大切
ゴルバチョフ元ソ連大統領は、米国でのシンポジウムでこう発言した。 「大量破壊兵器や地球温暖化、そして大気汚染、それらはどれも人類を脅かす 危険のもとです。でも、いちばん大きな問題は、『水』なのです。 いま、世界では、20億人がきれいな水を飲めないでいます。伝染病の原因 の80%は、汚れた水です。汚染された水のせいで、1万人の子供たちが毎日 死んでいるのです。 10年から15年後、『水』をめぐって争われる国際紛争は、いまの中東の 石油をめぐる争いなど比べものにならないくらいひどくなるでしょう」
http://www.commondreams.org/views03/1013-13.htm
★世界には70人のサダムがいる
アメリカでは、大量破壊兵器が見つからなくても、それはたいして問題では ないと主張する人々がいる。その理由は、残虐な独裁者を追い出したので、秘 密警察も拷問もなくなったからだということだ。
ところが、保守派の中にも、「独裁政権を倒す目的だけでは、先制攻撃の十 分な理由にはならない」と認識する人々が増えてきている。 その理由は、いま世界には、実際のところ、フセイン政権と同じくらい酷い 独裁政府が70カ国もあり、それらすべてに攻撃を仕掛けるのは不可能だから である。
http://www.antiwar.com/orig/hunsinger3.html
★買い占め歓迎、出血大売り出し
米英を中心に、エクソン・モービル石油など約100社がロンドンに集合し サダム以降のイラクでのビジネスチャンスを協議しあった。 「イラクでのビジネス展開」と名づけられたこの会議は、「米・イラク・ビ ジネス同盟」が各社を招待して開かれた。 このビジネス同盟は、米国防総省 と密接な連携を保っている。 ハンバーガーチェーンのマクドナルドは、来月催される同様の会議に参加す る予定だという。
会議場の外では、英国の平和団体「ヴォイス・UK」が集合した。スポーク スマンのサングスター氏はこう語った。 「巨大企業が、前代未聞のあわてようで、すでにずたずたになっているイラク 経済につけこもうとしています。それも、民主的なプロセスをまったくふまな いでです。 イラクの会社を復興させるのではなく、これらの大企業は、すばやくボロ儲 けをするために、イラクの経済部門を買い占めようとしているのです」
http://www.guardian.co.uk/international/story/0,3604,1062315,00.html
★金、金、金、金をおくれ!
イラク暫定政府のサマライ電力相は、世界中の国々に、「もっとたくさん金 がほしい」と訴えた。 「金、金、金、わたしはイラク復興に、より多くのお金を供出してくれるよう に要求する。米国からの200億ドル以外にも、ヨーロッパ諸国も、出せるだ けのお金を、気前よく出してほしい。というのは、イラクの安定化は、世界の 国々の安定化につながるからだ。 寄付してくれる国々、特にアラブ諸国にお願いしたい。イラクはインフラの 再建に多額の資金が必要なのだ。電力網の整備だけでも80億ドルかかるんだ からね」
http://jang.com.pk/thenews/oct2003-daily/14-10-2003/world/w12.htm
★イラクの米兵被害は、たいしたことはない
イラク駐留の米軍は、死亡者の数(320人以上)は発表するが、負傷兵の 正確な総数は明らかにしてはいない。 しかし、米軍当局に公表されただけで も、毎週、少なくとも40人以上の兵士が襲撃で負傷を負っている。
野戦病院に記者が取材に行くと、そこで働くブレル兵士はこう語った。 「もちろん、われわれは醜い惨状をよく目にするよ。襲撃でやられて運び込ま れる兵士の中には、体に15もの銃弾を浴びて血まみれになっている者もいる からね。他の連中が見たくない、あらゆる種類のエグい場面を見なくちゃいけ ないんだ」
整形外科医で、米ユタ州に診療所を開業しているオルセン医師は、予備役兵 としてイラクに召集され、野戦病院で治療にあたっている。 「イラクに来る前までのわたしは、戦争のニュースを見るたびに、よしよし、 それ行け! と思っていました。でもいまは、この争いを早く止めなければと 考えています。 アメリカのテレビや新聞では、1週間にわずか数人しか死んでいないと流す だけなので、イラクの状況は『たいしたことはない』と思っている人たちが多 いようですが、実際に足を撃ちくだかれて血まみれの兵士たちが運ばれてくる だけでも、それは『たいしたこと』なのです」
http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,2763,1061695,00.html
★478人の米兵が、気がふれて本国送還
米軍は、イラクで増え続ける米兵の自殺の調査のため、精神医療専門家を現 地に派遣した。 イラクでは過去7ヶ月に14人の兵士が自殺したが、十数件の事故死もまた 自殺の可能性があるといわれる。
抑うつ状態、危険で厳しい生活環境、長期にわたる駐留、武器が身近にある こと、などが問題を深刻にしていると専門家はみる。 米軍はまた、イラクで精神異常をきたした兵士478人をすでに米国に送り 返している。
http://www.smh.com.au/articles/2003/10/13/1065917350950.html
★爆弾につぐ爆弾につぐ爆弾
バグダッドのホテルの爆発を受けて、連合国統治責任者のブレマーはこう語 った。 「テロリストは、われわれがイラク再建に成功しているのを知っているからこ そ、こういうことをするんだ。米軍によるイラクの解放以来、驚くべき進展を 遂げた復興から目を逸らすためにね。しかし、テロリストのもくろみは、成功 するわけがない」
一方、ワシントンでは、ケネディー上院議員がブッシュ大統領にこう要求し た。 「われわれは国連に行って、もっと謙虚に、もっと直接的に、もっと正直に、 イラク問題解決に手を貸してくれるように頼む方がいい。さもなければ、爆弾 につぐ爆弾が爆発するのを、われわれは見続けなくてはならないだろう」
http://www.smh.com.au/articles/2003/10/13/1065917343869.html
★不公平な・・・
民主党の大統領候補9人が、CNNニュースで討論会をした。イラク戦争に 関しては、大きく3つのグループに分けられる。 (1)イラク戦争はまちがっていたけど、いま抜け出るわけにはいかない。 (ディーン、クラーク、ケリー) (2)イラク戦争は正しかったけど、いま抜け出るわけにはいかない。 (ゲッパート、リバーマン、エドワード) (3)イラク開戦に反対したし、870億ドルの追加予算にも反対している。 (デニス・クシニッチ)
クシニッチ議員は、イラクの統治責任を国連に委譲するための詳しいプラン を発表しようとしたが、CNNの司会者が十分な発言時間を与えなかった。 番組での発言時間の統計を見ると・・・・ ディーン(14分)ケリー(12分)クラークとゲッパート(ともに10分) そして、クシニッチにはわずかの(5分9秒)だった。
http://www.madison.com
★ブッシュ大統領は、新聞を読まない
ホワイトハウスの朝、ブッシュ大統領はオフィスに入ると、補佐官たちにま ず、「今朝の新聞で、わたしが心配しなくてはいけないことでも載っていたか ね?」と聞くのが日課だという。 「わたしは新聞の見出しだけチラッと見て、何が起こっているか、その雰囲 気だけを感じるんだ。でも、実際に記事を読むことはほとんどないよ。 そのかわり、今朝の新聞をちゃんと読んでいるだろう側近の報告に耳を傾け るんだ。もう長い間、わたしはそうしているよ」と大統領は語った。
最近のテレビ・インタビューでの、ブッシュ大統領の発言をもう少し載せよ う。 「わたしはメディアを大いに尊敬している。でも、新聞のニュースの中には、 だれかれの意見が混じっているときが多いからね。もちろん、人々の意見は尊 重する。でも、わたしはニュースそのものに興味があるんだ。そのいちばん良 い方法は、客観的な情報源からニュースを得ることだよ。そして、最も客観的 な情報は、わたしの補佐官たちが持っている。彼らが、世界で何が起きている かを、わたしに知らせてくれるわけだ」
補佐官たちは都合のいいことしか大統領に知らせないわけだから、大統領が 新聞をまったく読まないというのは、ゆゆしき問題だ。 故ケネディー大統領は、ホワイトハウスに入るなり新聞を読んだという。彼 は、「新聞を読めば読むほど、面白くなかったけどね」と自分をあざけったが それでも読むのを止めなかった。
米国第三代大統領・ジェファーソンは、新聞を読むたびに自分の政権の悪口 が書いてあるので、うんざりしたという。しかし、それでもジェファーソンは こういう言葉を残している。 「わたしは、新聞がなくて政府だけがあるよりも、政府がなくても新聞がある 方がいいと思っている」
(翻訳・パンタ笛吹/TUPチーム)
http://www.thebostonchannel.com/helenthomas/2547076/detail.html