TUP BULLETIN

[TUP速報]254号 <重要>イラクでのウラニウム汚染に関する警告 2004年2月13日

投稿日 2004年2月13日

FROM: minami hisashi
DATE: 2004年2月13日(金) 午後0時57分

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カナダ兵の未亡人スーザンから送られて来た、ショッキングなメールです。

すでに他の方も訳されていたので一旦躊躇しましたが、内容の重大さと、原著者側からも許諾が得られたので広く知らせることを目的とし、速報することに致しました。

たった13日間でDUに汚染してしまったUMRCのスタッフ。数ヶ月間送り込まれる自衛隊員はもとより、現地で生活している人たち、ことに戦車の残骸を遊び場にしている子供たちの安全は、誰がどうやって確保するのでしょう?

千早

May Earth be Filled with Peace and Happiness!

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UMRC情報速報

<重要> イラクでのウラニウム汚染に関する警告
2004年2月6日
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イラクにおけるNGOのスタッフ、連合軍兵士、海外からの連絡要員や市民に対するウラニウム汚染に関する警告

最近出された研究所の分析結果から、ウラニウム医療研究センター(UMRC)の現地調査団の団員二人が劣化ウラン(DU)に汚染されていることが判明した。カナダおよびベイルート出身の二人は、「イラクの自由」作戦の空爆と地上戦休止後5ヶ月たった2003年10月に、13日間にわたってイラクを調査して回っていた。UMRCと協力関係にあるドイツの研究所は、質量分析法で二人の尿を検査した。

UMRCの調査団は、バグダッド、アン・ナシリア、アズ・スウェィリアとアル・バスラを含むイラク南部の米・英の戦闘地域と爆弾投下現場を調査した(詳細はUMRC.net上の「アブ・カシブからアル・アカフでの現地調査報告」参照)。この団員の劣化ウラン汚染は、空中に浮遊するウラニウムがしみ込んだ超微細な土やホコリの粒子と、風に運ばれたウラン酸化物と金属微粒子を吸入したことが原因と思われる。ウラニウムは、米・英の26日間にわたる「イラクの自由」作戦で配備された、対戦車砲、制圧用兵器、地下壕を撃破する弾頭(訳注:バンカー・バスター)に使用されていた。主要な戦闘が終わって、何ヶ月もたったあとでの2週間余の滞在期間中に起こった団員の汚染は、一般市民、非政府組織のスタッフや連合軍兵士、また海外からの業者や外交官たちへの危険性を示している。

UMRCは、1991年の湾岸戦争に従軍したカナダ、イギリスとアメリカの兵士たちの尿から、1997年に劣化ウランを最初に発見した研究グループだった。尿からの排泄物に戦場で使われたウラニウムが確認されたのは、被曝からなんと6年もたってからのことだった。2004年1月に米国退役軍人省は「砂漠の嵐」作戦から8年後の2000年に、劣化ウラン弾の破片が体内に残っていない兵士の尿から劣化ウランを検出していたことを認めた。また2001年と2002年にUMRCは、「不朽の自由」作戦(アフガニスタン)で使われた爆弾の猛爆発時の煙に曝(さら)されたアフガン市民から、合成アイソトープ(同位元素)U236を含む高濃度の人工ウランを計測している。

UMRCは、英主導のテリク作戦戦場において高レベルの放射能を検出する調査結果を出したが、英国防省は2003年11月に、これを否認する公式声明を英紙ガーディアンに発表した。同省は、「戦場のウラン残留物は撃破されたイラク戦車内に安定して留まっているので、人体に生物学的に影響を及ぼすことはあり得ない」と明言している。しかしながらそれ以後国防省は、バスラで闘った第一装甲師団の兵士たちから異常に高濃度のウラニウムを検出している(英国防省、湾岸戦争退役兵疾病担当部の2003年9月の「英国劣化ウラン監督委員会会合議事録」より)。今はドイツに配備されている兵士たちになされた国防省の調査結果は、UMRCのスタッフの汚染とともに、被曝しているイラク市民や海外からの職員たちを守るために緊急に手だてを講ずる必要性を示唆している。

市民の尿、土壌や水のサンプルから得たUMRC研究所の予備的分析結果は、いくつかのイラクの都市と爆撃のあった地域でのウラニウム汚染の事実を指し示している。米・英主導の戦闘および爆撃地域におけるUMRCの調査結果の詳細は、2004年2月下旬には発表される予定である。UMRCは国連環境計画(UNEP)にも、UNEPの紛争終結後の調査団をイラクとアフガニスタンの放射能に汚染された戦闘および爆撃のあった地域に誘導し、協力することを申し出ている。またUMRCはUNEPに、緊急な調査と、イラクやアフガニスタン一般市民を放射能から守る計画、加えてきちんと管理された環境改善、放射能除去の計画を早急に実施するよう強く要請している。

情報まで。
T.ウェイマン
イラク現地調査団団長
info@UMRC.net

(翻訳 千早)

原文URL:
Warning of Uranium Contamination Risks to NGO Staff, Coalition Forces,
Foreign Contract Personnel and Civilians in Iraq
http://www.unobserver.com/index.php?pagina=layout5.php&id=1420&blz=1