FROM: minami hisashi
DATE: 2004年4月11日(日) 午前1時09分
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以下は、高遠菜穂子さんの友人である細井明美さんの、イラクの
友人が、アルジャジーラ、アルアラビアを通して、高遠さ
んたちを拘束しているレジスタンスに向けて届くよう送った
手紙です。また、ファルージャ、ラマディ近辺に10,000枚
配られたそうです(原文はアラビア語)。呼びかけ人のアル・サラム・
アライクムさんは、高遠さんと一緒にストリートチルドレンの
ために働いていた人だそうです。 (池田真里)
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神の名において
サラヤ・アル・ムジャヒディーンの兄弟たちへ
神が、わたしたちの国のためのよき計らいを祝福してくださいます
ように。神が、わたしたちの祈りをお聞きとどけくださって、この国
から悲しみが取り除かれますように。
この手紙が、あなたがたのもとに届きますように。神は、この手紙
が真実のものであると知っておられます。この手紙があなたがたのも
とに届き、あなたがたが読むことは、神の思し召しでもあります。あ
なたがたの捕らわれ人となっている日本の女性、菜穂子さんについて、
神はあなたがたの知らないことを知ってほしいと望んでおられるから
です。わたしたちは、アルジャジーラの放送で、彼女が捕らえられて
いる3人のうちの一人であることを知りました。
わたしたちは、菜穂子さんとほかの二人の日本人を、あなたがたが
大切に遇してくださっていると信じています。わたしたちの信ずる神
がそれを命じておられるからです。それは、わたしたちが偉大な先師
たちから学んできたことでもあります。
この手紙は、あなたがたの行いまた企図を裁こうとして書かれたも
のではありません。そしてまた、わたしたちは、日本の軍隊(それが
正規の軍隊であろうと、日本政府がいうように復興支援の防衛軍であ
ろうと)の入国を支持するからこの手紙を書いているのでもありませ
ん。
この手紙と添えられた写真は、ただひとつの願いから書かれたもの
です。菜穂子さんは、(もしあなたがたが人質を必要としているとし
て)、けっして人質とされてはならない人だということを知ってほし
いのです。
この日本女性は、一個の人間として自ら強く望んで2003年5月
からバグダッドに来ています。その日から、イラクのホームレスのこ
どもたちの手に食物を、衣服を、医薬品を届け、長い間働いて貯めた
お金をそのためにすっかり使いきってしまうのです。この前、日本に
帰ったとき、菜穂子さんは、1カ月半ほど働いてお金を貯めて戻り、
イラクのホームレスのこどもたちのために使おうと計画しました。だ
が、活動はとても困難で、日本のお母さんといって菜穂子さんの帰り
を待つこどもたちのために必要な品々を買うお金を十分貯めることが
できませんでした。あなたがたが、菜穂子さんを捕らえたちょうどそ
の日、バグダッドでは、多くの人々が彼女を待っていたのです。
サラヤ・アル・ムジャヒディーンの兄弟たち、わたしたち自身とイ
ラクの孤児たちのために、3人の日本人の人質たちを解放してほしい
という願いを聞きいれてください。中でも、菜穂子さんは、自分はひ
と切れのパンで満足し、わたしたちのこどものためにはたっぷりとパ
ンを求めてくるような人です。彼女は、イラク国民への深い思いやり
をいかに示すか、日本人にとってのよいお手本となっています。
神が望まれ、あなたがたが3人の日本人を解放するなら、あなたがた
は、日本人に対し、あなたがたとわたしたちがともに望むことをなす、
善きチャンスを与えることになります。日本の人々は、いつもわたした
ちに味方しわたしたちの主張を支持していました。信仰と国を同じくす
るわたしたちの兄弟たちの多くがただ見ていただけのときにも。
なすべきは神のために。
アル・サラム・アライクム
ストリートチルドレン・イラク人活動家グループ
2004年4月9日