DATE: 2004年12月14日(火) 午後11時24分
居間で殺された死体、犬に食べられた死体、肉まで焼け焦げた死体。ファルージャで 一体なにがあったのか。
4月、米軍包囲下のファルージャに、人道救援活動のために入り、その帰路、地元 のレジスタンスによる拘束を経験したオーストラリア人女性ドナ・マルハーンが、11 月24日に再びバグダッド入りし、そこから送っている現地報告をお送りしています。 今回は、ドナと同じく現在イラクに入り、現地から報告を出している独立系ジャーナ リスト、ダール・ジャマイルのウェブサイトの紹介です。ファルージャの虐殺の写真 のサイトです。読者の方も、英語が読めなくても写真を見れば、ファルージャでなに が起こっているかがよく分かると思います。 (翻訳:福永克紀/TUP)
ドナ・マルハーン ファルージャの恐怖――写真 2004年12月10日
お友達の皆さんへ
最近の米軍によるファルージャ攻撃の期間中になにが起こったのか、私がバグダッド にいる今日までの2週間に、いろんな目撃者からの話を聞き集めてきました。
それらの話は、胸をかきむしられるような内容です。全員が自宅で処刑された家族の 話、逃れようとしているときに道で撃たれた人たち、脱水状態や飢餓状態のために死 んだ子どもたち、ナパーム弾や化学兵器が使われたことをうかがわせる肉まで焼けて しまった死体、戦車でひき潰した死体や犬に食べられた死体、などなどの話がありま す。
現在バクダッドにある難民キャンプに逃れているファルージャの人々への支援を始め るにあたって、ファルージャでの凶行の報告は、明日送るつもりでした。
でも、これを見た以上、明日まで待てません。
今日皆さんが自分で見ることができるのに、明日の私の報告を読むまで待つ必要は ないと思ったのです。
これらの写真は、ここバグダッドでの私の友人であり仲間であるアメリカ人ダール・ ジャマイルが入手したものです。私たちが知るかぎり、ダールと私だけがイラクから 今現在の独自報告を出している西洋人です。(そのこと自体に心が乱れます!)
彼が今夜、この写真へのリンクと説明を送ってくれましたので、それをそのまま貼り 付けます。
どうか、この写真を見てください。これは、皆さんをおびえさせ気分を悪くさせるも のでしょう、でも、私たちはなにが起こっているのか目を開いて見つめなければなり ません。
私たちはこれに応えられるように真実を知らねばなりません。
警告しておきますが、この写真は生々しく、居間で殺された人々の死体や、犬に食べ られた死体、肉まで焼け焦げた死体などが含まれています。
以下が、報告文です:
ファルージャの写真
2週間前のこと、死体の埋葬の手伝いのためファルージャに入ることを軍から許され たものがいた。この際に、75体の遺体を写真撮影することも許された。埋葬前に遺体 の身元が確認できるかも知れないので、親族に見てもらうためであった。
ここに収めた写真は、その記録集から選んだものだ。これらは、多くの難民がいる ファルージャ近郊の小さな村中で回覧されている。
この写真をとった人物は、ファルージャの狭い一画で写真を取ることと死体を埋める ことだけを許可された。市内のこれ以外の地域には行くことを許されなかった。この 他、見せてもらえなかった遺体が少なくとも1925人分あったことも忘れてはならな い。
写真説明の一部は、すでに家族が身元を確認して得られたものである。
これらの写真を紹介できるのは、死んだ親族を探していた人が、もとの記録集から入 手したものを見せてくれたおかげだ。
匿名を条件に、彼は、ここ数週間に彼の村で見たことを話してくれた。
「アメリカ人は川に浮かぶボートを全部撃った、みんなが川を渡ってファルージャか ら逃げようとしていたからだ。彼らは、すべての羊を撃った、人が飼っているすべて の家畜を撃った。戦闘の間、ファルージャ周辺のすべての村で、ヘリコプターがすべ ての動物と動くものはなんでも全部撃ってしまった」
彼が言うには、ファルージャに通じる道も、ファルージャ周辺の道もすべてそこにい れば射撃されて、通行不能だったという。「家族全員が殺されてしまった例を知って いる。あの道には、この道路を通るなという警告なんか何もなかった――彼らはそこ が通行禁止だなんて知らなかった。英語でもアラビア語でも警告は何もなかったんだ !」
写真はここにあります。 http://dahrjamailiraq.com/gallery/view_album.php?set_albumName=album28&page= 1 (英語)(訳注:同じ報告の翻訳と一部の写真が、「ファルージャ2004年4月」のサ イト http://teanotwar.blogtribe.org/entry-df891f29f2b310588f1dad6afd51eab5.html にあります。ど ちらのURL も2行に渡り切れていたら、続けて1行分にしてコピーしてください。)
お友達の皆さん、ダールのウェブサイト http://dahrjamailiraq.com (英語) で、記事や写真や解説をもっとお読みになることを強く勧めます。
あなたの巡礼者
ドナより
追伸:もし、上のリンクがうまくいかないときは、ダールのウェブサイトに直接行っ て、そこから探してみてください。
追追伸:明日、ファルージャの家族たちを訪問しますが、心にこれらのイメージを抱 いて行きたいと思います。でもきっと、その人たちの親戚が写真の中にいたのではな いかと考えてしまうことでしょう。家族たちは最終的にはファルージャに戻り、これ らすべてに直面しなければならないのです。神よ、私たちに力を与えてください。
追追追伸:「戦争とは純粋な悪である」
原文:[The Pilgrim] Fallujah Horror – pictures URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/134