TUP BULLETIN

速報571号 ドナより 12月7日 パイン・ギャップへ

投稿日 2005年12月14日

DATE: 2005年12月14日(水) 午前10時39分

米軍秘密基地、パイン・ギャップに向かうドナ・マルハーン 報告第3弾


オーストラリア中央部、北部準州アリス・スプリングスから20キロほどの所に ある米国の軍事基地パイン・ギャップをご存知でしょうか。パイン・ギャップ は、第二次大戦後からエシュロン(米・英・豪・カナダ・ニュージーランドに よる、電話・ファックス・Eメール・衛星通信などあらゆる通信情報を傍受し 解読しているスパイ組織網)の中心的役割を果たし、最近では軍事衛星情報の 傍受・中継の中核的役割を担いアフガン・イラク戦争に欠かせなかった秘密軍 事基地で、職員の大半をCIA、NSAおよび米軍の諜報部員で占める、米国が実効 支配する基地です。さらにこれから宇宙を支配しようとするミサイル防衛構想 の中枢になろうとしています。強国による国際テロの中核施設のひとつである このパイン・ギャップに向かおうとするドナ・マルハーンからの報告その3で す。 (翻訳:福永克紀/TUP)


メディア・リリース――パイン・ギャップ市民査察 ドナ・マルハーン 2005年12月7日

お友達の皆さんへ

下記は、パイン・ギャップの市民査察についてのメディア・リリースで、私た ちがやろうとしていることの正当性を示すものです。メディアに連絡を取れる かたは、地元・全国を問わずすべてのジャーナリストや報道機関にこれを回し ていただきたいと思います。そうやってメッセージを広めていただけると、お おいに助かります。

私たちは今も、明日の木曜日にでもテロ情報ホットラインに電話してパイン・ ギャップのことをテロ活動として通告することを、人々に勧めています。電話 番号は、1800 123400 、Eメールは、 hotline@n… で す。

ここ数日、アリス・スプリングスの地元グループと会合を重ねて、伝統的土地 所有者から立ち入りの許可と祝福を受けました。ですから、すべて準備万端整 いました。 [訳者注:オーストラリアでは、何かイベントなどをおこなう場合、先住民で あるアボリジニから許可と祝福を受けてから始めることが根付いている。アボ リジニがいない時は、彼らに感謝の言葉をささげてからすることが多い]

本当にありがとう!

ドナより

追伸:添付したものは、白装束の「市民査察チーム」のユニフォームに身を包 んだ私たちの写真です。 [訳者注:TUPでは写真の添付はできません。ドナの写真はありませんが、 CAAT(Christians Against All Terrorism)のホームページ http://www.whitepage.com.au/caat にいくつか写真があります]

追追伸:イラクで誘拐されたハルミートと、その他のクリスチャン・ピース メーカー・チーム(CPT)の3人のために祈ってくださった皆さん、ありがとう ございます――どうか彼らが自由の身になるまで、彼らと彼らを拘束している 人たちのために祈り続けてください。

追追追伸:「ある国を圧倒する最大の悲劇は、自由を防衛するための戦争には 勝利を収めながら、その過程でその国自身が自由を失ってしまうことだろう」 ――ロバート・メンジーズ

メディア・リリース

キリスト教平和主義者、パイン・ギャップを査察 2005年12月8日

オーストラリア議会で「対テロ法」が通過したのと週を同じくして、テロを憂 慮するキリスト教平和主義者たちは、アリス・スプリングス近郊にあるパイン ・ギャップ軍事基地の秘密活動を暴露すべく、市民査察を行う。

ブリズベン、メルボルン、シドニー、ケアンズからやって来た6人のグルー プ、「すべてのテロに反対するクリスチャン」(CAAT Christians Against ALL Terrorism)は、他国の市民を殺すためにミサイルの照準を合わせるパイ ン・ギャップの役割をから見て、この査察は昨今のテロの論議に有意義な貢献 を果たすと考える。

パイン・ギャップは米軍主導のイラク爆撃作戦に標的を定めるための情報を提 供してきた直接の責任があり、これはこの戦争に対するオーストラリアの最も 重要な貢献であると、CAATのスポークスマン、ジム・ダウリングは述べてい る。

「キャンベラのオーストラリア国立大学の戦略問題アナリスト、マイケル・ マッキンリーの言によれば、『……確かに特定の標的の識別に関しては、パイ ン・ギャップは重要である。(イラク戦争への)パイン・ギャップの貢献は、 どんなオーストラリア兵の派兵よりもはるかに有意義である』」

「飛行機から爆弾を投下し子供たちを殺害することは、自爆攻撃で殺す場合と 全く同様にテロ行為です」と、ダウリング氏は言う。「私たちは、いかなる形 のテロにも反対です。

「米国の9・11の攻撃事件、バリの爆弾事件2件、英国の地下鉄攻撃事件での死 者は、全部あわせて約3000人です。一方、アフガニスタンとイラクに対する報 復攻撃は、10万人以上の罪なき一般市民の命を奪っています」と、彼は言う。

「私たちはクリスチャンとして、すべての命は、英国人であろうがイラク人で あろうが分け隔てなく価値あるものであり聖なるものであると確信します。も し私たちが自爆攻撃を糾弾するのなら、軍隊による空襲を糾弾するのは当然の ことです――テロの問題に関して私たちが多少なりとも知的、道徳的誠実さを 持っているのであれば。

「私たちの目的は、パイン・ギャップが市民の殺戮に関与していることを明ら かにし、パイン・ギャップの真実を暴くことです」と、ダウリング氏は言う。 「私たち自身によるテロを善とし、敵のテロを悪とするのではなく、すべての テロに反対するよう人々に訴えます」

「すべてのテロに反対するクリスチャン」のメンバーは、ジム・ダウリング (50歳、デイボロー在住)、ショーン・オライリー(47歳、ブリズベン在 住)、ブライアン・ロー(51歳、ケアンズ在住)、ジェシカ・モリソン(29 歳、メルボルン在住)、アデル・ゴールディー(29歳、ブリズベン在住)、ド ナ・マルハーン(37歳、シドニー在住)である。

グループは、ロバート・ヒル国防相に施設の査察許可要請を送付したが、答え は、平和主義者たちを最高7年の刑に処するという脅しだった。

もっと詳しい情報や、インタビューや写真などが必要なかたは、ドナ・マル ハーンの電話*****[訳者注:電話番号省略]に連絡してください。

原文:Citizens Inspection of Pine Gap – media release URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/176