TUP BULLETIN

速報834号 ドナより イエスとガザ、そして『普通の勇気』

投稿日 2009年12月29日

 カイロからガザに向かいます。ガザ入りを果たし、援助を届けます。
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オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年の春にはイラクで「人間の盾」に参加した。04年春には米軍包囲下のファルージャに入り、その帰路地元レジスタンスによる拘束を経験し、つぶさにその報告をしてくれた。04年冬から05年春にかけてはイラク・パレスチナ「巡礼の旅」を伝え
てきた。05年8月には、シンディ・シーハンのキャンプ・ケーシーに駆けつけ、アメリカからの報告は、ほとんど実況中継だった。05年12月にはオーストラリアがイラク戦争に最も貢献してきたパイン・ギャップ秘密基地に侵入し、3人の仲間とともに「市民査察」を強行した。冷戦の遺物である防衛(特別事業)法1952年に基づき裁判にかけられたが、08年2月に第2審で無罪判決を勝ち取った。
ドナは現在、違法なガザ封鎖を打ち破り、人道援助を届けようとするガザ自由行進(Gaza Freedom March)に参加するために世界中から千人以上が集まっているエジプトに居ます。2010年2月に出版されるドナの本の報告と、ガザ自由行進への支援を訴えるカイロからのメッセージです。
(翻訳:福永克紀/TUP)
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イエスとガザ、そして『普通の勇気』
ドナ・マルハーン
2009年12月23日

お友達の皆さんへ

ここカイロで私は、避難民の幼いイエスとその家族がガザ地区を通過して安全なエジプトに逃れて行った道中は、実のところはどんなものだったのだろうかと思いめぐらしています。実際、ガザ地区はベツレヘムからエジプトに向かう途中にあります。

遠い昔にパレスチナでの暴力から逃れようとしたこの小さな家族は、現代ではそれを成し遂げられなかったでしょう。2010年のガザは、隔離と封鎖という暴力を通してこの小さな一区画に住む貧しい人々を人道的危機にさらすと決めた二つの国による封鎖、北はイスラエル、南はエジプトによるバリケード封鎖が続きます。

昨年の今頃にイスラエル国防軍のミサイルで破壊された何百もの家を再建するにも、ガザへの持ち込みが許されるのは乏しい食料とわずかな薬剤で、教科書もコンクリートもまったく許されません。

世界の指導者たちは沈黙しています。

しかし、世界中から集まった普通の人々は、昨年にほとんどが一般市民であるおよそ1300名を殺害したこの小さなコミュニティに対して行なわれた攻撃の1周年に、ガザの人々に連帯と援助を届けたいと思っています。ガザ自由行進は、ガザの人々に私たちが心を寄せていると知ってもらうために準備されてきました。そのために私が今これを書いている時点で世界中から千名以上もの人たちが、共にガザに向かい不法で道義に外れたこの封鎖を打ち破ろうとカイロに集まっています。皆さんの多くも、心の中では私たちと一緒にいると分かっています。

けれど、克服しなければならない難問があります。エジプト当局は、イスラエルと米国への妥協政策の一環として来たる数週間ガザとの国境にあるラファ検問所を封鎖するつもりだというのです。この脅しを撥ね退け、ガザ自由行進の参加者は12月29日にやはり国境に向かい、ガザ入りを試みます。この行進の提唱者、米国女性平和グループのコード・ピンクは、以前にこの脅しに直面しましたが、実際にやりとおしました。同じく、私たちもやってみます。でも皆さんの援助が必要です。

あなたの国のエジプト大使館・領事館と連絡を取り、ガザ自由行進への支持を表明し、国境を開いておくように要求してください。同様、カイロのエジプト外務省パレスチナ課のアフメド・アッザーム、電話:202−25749682、Eメール:ahmed.azzam@m… にも連絡を取ってください。

http://gazafreedommarch.org/article.php?id=5242 でコード・ピンクが新情報を掲載し、以下のような簡単な例文を提案しています。「私は、2009年12月31日のガザ自由行進を全面的に支持することを表明するために、ここに書いて/電話しています。1300名の国際的代表団がエジプトからガザ地区に入ることをエジプト政府が許可するように要請します。この行進の目的は、イスラエルが包囲を解くように求めることです。同時に代表団は、切実に求められる医療援助ならびにガザの子供たちに学用品と冬用ジャケットを届けます。どうか、この歴史的行進を前進させてください」

皆さんのご支援に感謝します。

2.『普通の勇気』

この『巡礼者』メーリングリスト上のお友達の皆さんが、シドニーで行われる私の本の出版記念会に招待される最初の方々です。『普通の勇気——わが旅、人間の盾としてバグダードへ』(仮題。”Ordinary Courage, my journey to Baghdad as a human shield”)の出版記念会は、来年2月2日です(ええ、この前にお知らせしてから題名変更がありました!)。

シドニー大学の平和・紛争研究センターの主催で、フットブリッジ・シアターで開催され、特別ゲストが開幕します。

もっと正式な招待状を出すつもりですが、皆さんの予定表に書きとめておいてください。皆さん全員がご存じのように、ここに来るまでは長い時間がかかりましたが……

パースでも3月2日に記念会が行なわれ(それに、私はパース・ライターズ・フェスティバルに参加します)、アデレードでは3月10日、ブリズベンは3月24日です。メルボルンはまだ決まっていません。

私と共にこの旅を歩んでくれた支援者として、特に皆さんがたが私と一緒にこの慶事を祝ってほしいのです。

それまでの間、パレスチナでの暴力から逃れる赤ちゃん難民の精神で、彼が求めた避難場所から、皆さんがたに素朴で静かな意義深いクリスマスのときが訪れますよう願っています。

皆さんの巡礼者
ドナより

追伸:内密のプレビュー。本の表紙を添付しておきます。[訳者注:TUPで
は、ファイルを添付できません]

追追伸:もしあなたがガザ自由行進のオーストラリア代表団の追跡情報を知りたければ、私たちのフェースブックに参加することができます。もしフェースブックに登録していなければ、
http://www.facebook.com/donna.mulhearn?ref=profile#/group.php?gid=177900015867
でアクセスできます。

追追追伸:「彼の居場所は、行き場のない人たちと共に居ることができるところです。彼の居場所は、権力に属さない人たち、権力から拒絶された人たち、弱いとみなされたがために、信用をなくした人たち、個人の立場を否定され、苦しめられ、駆除された人たちと共に居ることができるところです。行き場のない人たちのそばには、キリストが居るのです」——トーマス・マートン

原文:Jesus and Gaza and Ordinary Courage
URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/238