戦火に引き裂かれた町カーブルで行進、植樹の式典、燭火祈祷会。驚嘆です。
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オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年の春にはイラクで「人間の盾」に参加した。04年春にはイラクで米軍包囲下のファッルージャに入り、その帰路地元レジスタンスによる拘束を経験し、つぶさにその報告をしてくれた。04年冬から05年春にかけてはイラク・パレスチナ「巡礼の旅」を伝えてきた。05年8月には、シンディ・シーハンのキャンプ・ケーシーに駆けつけ、アメリカからの報告は、ほとんど実況中継だった。05年12月にはオーストラリアがイラク戦争に最も貢献してきたパイン・ギャップ秘密基地に侵入し、「市民査察」を強行して逮捕されたが、08年2月に無罪判決を勝ち取った。09年末から10年初頭には、イスラエルによる包囲封鎖に苦しむパレスチナ・ガザ地区に入って援助を届け、現地から報告してきた。10年2月に、『普通の勇気――わが旅、人間の盾としてバグダードへ』を出版した。
前回、「速報895号 ドナ・マルハーン、アフガニスタンに向かう」 https://www.tup-bulletin.org/modules/contents/index.php?content_id=927 で、ドナがアフガニスタンに行くことをお知らせしましたが、3月14日、無事にアフガニスタンの首都カーブルに到着しました。ドナからの第1報です。
(翻訳:福永克紀/TUP)
カーブルからご挨拶
ドナ・マルハーン
2011年3月18日
お友達の皆さんへ
アフガニスタンのカーブルからご挨拶です! 今週ずっとここに居て、できるだけ多くを見て回り、できるだけ多くのアフガン人に会い、その意見を聞けました。幸いにも私には、計り知れないほど貴重な個人的通訳(マーティンです)が居るのです!
私のブログ www.pilgriminkabul.wordpress.com を覗いて、写真を見て、私たちがどんなふうに過ごしているか読んでください。これから何日か、ブログのアップデートを続けるつもりです。
昨夜「アフガン青年平和ボランティア」の人々と会ってみると、戦争終結を訴えている大変印象深い若者のグループでした。皆さんはアフガニスタンでの平和運動を聞いたことはありませんか。なるほど、でも昨日この若者たちが他の40名ほどに加わり、カーブル中心部での平和ヴィジルに参加して、自分の国に平和を取り戻そうと呼びかけたのです。彼らは武装警官に迎えられたけれど、ただ微笑みながら平和を訴える横断幕を掲げ続けました。警官のひとりが彼らに言いました。「俺だって、平和が欲しいよ」。続く数日は、アフガン人が春の始まりを祝い、アフガニスタン新年の祝日期間とその祝賀を迎える特別な時期です。このアフガニスタンの平和ボランティアがこの機に合わせて様々なイベントを催し、平和と非暴力を求めるキャンペーンを開始します。カーブルでの行進、植樹の式典、そして燭火祈祷会です。こういうイベントすべてが戦火に引き裂かれたカーブルで行なわれようとしていることは、驚嘆に値します! 勇気あるこのような若者を支援し、彼らが声をあげることができ、そのメッセージを世界と分かち合える手助けをしようと、私たちは当地に来ています。
彼らはまた「世界で耳を傾ける日(Global Day of Listening)」に参加します。アフガニスタン並びに世界中の人々の声に耳を傾ける素晴らしい機会ですので、皆さんも参加されるよう望みます。
「愛の第一のつとめは、耳を傾けることである」――パウル・ティリッヒ、神学者、哲学者
皆さんがどのように関わることができるか、ウェブサイトをチェックしてみてください。http://globaldayoflistening.org/Home.html
[訳者注:Global Day of Listening 世界で耳を傾ける日 世界標準時2011年3月19日午前7時から20日午後10時(日本時間19日午後4時~21日午前7時)まで、スカイプなどで世界中を電話で繋ぎ、アフガニスタン、イラク、パレスチナ、イスラエル、エジプト、イエメン、その他で、戦争に疲弊している国で生きるとはどういうことか、戦争を無くして生きたいと願う一般庶民の生の声を聞き、討論するイベント]
世界中でも連帯イベントが行なわれようとしており、シドニーとメルボルンでも行なわれるので下記で詳細をご覧ください。
今日はこれぐらいで止めておきますが、できれば数日中に私が感じた印象をお伝えしたいと思います。マーティンと私は無事で元気です。ここでは太陽が照っていて、私はちょっぴり日焼けもしています! 一方で、今週、国のあちこちで暴力的行為により殺された多くのアフガン人に思いを馳せています。すべての人の安全を祈り続けましょう。
皆さんの巡礼者
ドナより
【アフガニスタン新年記念 世界で耳を傾ける日】
(オーストラリア人が話をする時間は、日曜正午)
国際的な電話接続は、 http://globaldayoflistening.org/DayOfListening_Schedule_.html で参加を。
【アフガニスタン行動に連帯するメルボルン・ヴィジル】
3月21日(月)午後5時~7時
アフガン青年平和ボランティアが3月21日に、国際的な支援者と共に、アフガニスタンのカーブルで植樹の式典と燭火祈祷会を計画している。彼らは世界中の人々にも支持のヴィジルを開催するように要請している。
場所――フリンダース通りとスワンストン通りの交差点、聖パウロ大聖堂前各自ろうそくを持参のこと。
この公開ヴィジルのあと、参加者はコーバーグに行って夜のヴィジルを続行し、最近アフガニスタンを訪れたジェシカの報告を聞き、アフガニスタンの国際派遣団と繋げた(午後8時~9時半)話し合いに参加するように誘われる。
連絡――アフガニスタン連帯ヴィジルの詳細については、ジェシカ[訳注:電話番号省略]に、またはhttp://www.livewithoutwars.org/lwwarsproject.html を参照。
【アフガニスタン連帯シドニー・ヴィジル】
3月21日(月)正午 国防省ビル前、ピット通り(パーク通り側)268
アフガニスタンの紛争に非暴力的解決をもたらそうとするアフガン青年平和ボランティアのビジョンに連帯して、「創造的非暴力の声」(www.vcnv.org)のキャシー・ケリー率いる国際派遣団がカーブルを訪れている。派遣団のオーストラリア人には、ドナ・マルハーンとサイモン・モイルが含まれる。派遣団は、アフガニスタンの新年、3月21日にカーブルで行なわれる植樹の象徴的な式典に参加する。植樹は、戦火に引き裂かれた国に平和をもたらす象徴として国際的に認識されている。勇敢なこのアフガン青年リーダーたちと国際的に連帯して、シドニーの国防省ビル入り口で行なわれるこの植樹ヴィジルに参加しよう。
小さな植木鉢を持参し、自分自身で木・植物を植えよう。我々は小さな苗木、培養土、手袋を供給する。その苗木を持ち帰り、世界に非暴力を育成する象徴として育てよう。バナーの持参は歓迎するが、これはデモではなくヴィジルなので、拡声器の持ち込みはご遠慮願う。
詳細は、ジャスティン・ウェラン[訳注:電話番号省略]、ギル・バローズ[訳注:電話番号省略]まで。
原文:Greetings from Kabul! by Donna Mulhearn
URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/249